私は人にライティングを教えることもよくあるのですが、このような相談を受けます。
- 文章が書けない
- 何を書けばいいかわからない
- どう書けばいいかわからない
などと相談をうけることがあります。
もし、あなたもなかなか筆が進まなかったり、ライティングできないという悩みがありましたら、参考にしてみてください。
そもそもなぜ文章を書くのか?目的やゴールは明確にしよう
そもそも、文章を書く目的から考えてみましょう。今あなたは何の目的があって文章を書こうとしているのでしょうか?
誰かに手紙を書こうとしているかもしれませんし、作文や論文やレポートを書こうとしているのかもしれません。
またSEO記事などのコンテンツの一部としてWEBライティングしているかもしれません。
しかし、今から書こうとしている文章の存在意義というか、目的は明確でしょうか。
私は文章の存在意義は伝えて動かすことだと思っています。
文章の目的は、人に伝えて、人を動かす事です
人に伝えるだけではなく、さらに動かすまでが文章のゴールだと考えています。
「動かす」というと大げさに感じるかもしれませんが、人は誰かの文章を読んで行動しているはずなんです。
作文だってレポートだってWEBライティングだって、あなたの文章を相手は読んで評価したり行動します。
動かす文章は才能ではなく技術であり型である
小説家などを目指すなら話は別ですが、人に伝えて動かす文章は才能は一切必要ありません。
文章を書く上で必要なことは、技術を学んで型を覚えて、数をこなして慣れることです。
主役は相手(読み手)であり、あなたではありません
- 何を書いたら良いんだろう?
- どうやって書いたらいいんだろう?
- 書き方があっているかな?
これらの自分への問いは手段にフォーカスしており目的にフォーカスしていません。
ベクトルが自分(For me)に向いていて、相手(For you)に向いていません。
文章を書く目的はかっこよくて知的な自分を見せることではなく、困っている相手や、情報にアクセスしたい相手に伝え届けることですよね。
自分にベクトルが向いている時は、かっこいい文章を書かなくてはと自分を気にして、なぜか文章が出てきません。
そこで、文章がスラスラかける魔法の質問があります。
- どう伝えたら相手が「わかりやすかったよ、ありがとう」と言うだろうか?
- 相手は何の情報がなくて困っているだろうか?
- 相手はどんな情報を知りたいだろうか?
- 相手に情報で得してもらうには何を教えてあげたら良いだろう?
このような質問を自問しながら文章を書き始めると、自分の中側から源泉のように、どんどん文章が溢れてくるのが実感できると思います。
以上、文章を書く前にそもそも、なぜ文章を書くのか?ということがわかりましたね。
では、次からはなぜ文章が書けないのか?その原因と改善方法をご紹介します。
そもそもなぜ文章が書けないのか?その原因と対策をご紹介
そうはいっても、やっぱり文章がなかなか書けないこともあると思います。
文章が書けないと相談されてわかった文章が書けない5つの原因と私が行った対処方法がコチラです。
では順を追って解説してみますね。
書けない原因と対策1:やる気がない場合は小さな成功体験を
文章を書く気がないのは、まだ文章を書くことに慣れてないことがほとんどです。
そういった場合は、小さな成功体験を積みましょう。
小さな成功体験とは、
- 机に向かって座ってみる
- 鉛筆を持ってみる
- パソコンを開く
- ワードを起動する
こういったことで十分なんです。
これができたら、まずは、文章を一文をかいてみましょう。これを繰り返してみましょう。
本当に小さなことでもいいので、小さな成功体験を積むことで習慣化しましょう。文章は慣れです。
書けない原因と対策2:うまく書こうとしなくていい、相手に感謝されるように書いてみて
うまく文章をかこうとすればするほど、文章がかけなくなってしまします。本当です。
例えば、ウェブライティングをする場合、コピーライティングや言い回しや訴求の軸をどうしようと考えたりすると、全く文章がかけなくなりますよね。
しかし、よく考えてみると、相手(読み手)が求めているのは上手い文章を読むことではないんです。
実は、相手はあなたの文章なんて全く気にしてはおらず、自分の情報を求めたり得をするために文章を読んでいるだけなのです。
つまり、あなたは相手目線で自分の伝えたい情報を優しく教えてあげたり、いい意味で自慢してあげるようにして書いてあげましょう。
そうすることで、スラスラと文章が自分の中から湧き出てきますよ。
書けない原因と対策3:インプット・リサーチ不足の場合は情報収集から
文章を書こうと思うと、自分の中に情報がないと書けないんです。当たり前ですよね。
想像してみてほしいのですが、あなたの好きなモノや趣味、特に今まで自分のお金をたくさん使ってきたことについて、説明してくださいと言われたらどうでしょう?
無限に説明したり解説したりあれもこれも説明したくなりますよね。それは自分の中に情報があるから説明できるのです。
- 文章が書けない
- 何を書いて良いのかわからない
- 何がわからないのかがわからない
このような場合は自分の中の情報不足を疑ってみてください。
例えば、商品を説明するなら、説明しようとしている商品の特徴やUSP、他社商品との違い、お客様の悩みはもちろんリサーチしましょう。
さらに深みのある文章をかくためには、業界全体のことやお客様の悩みを解決できる他のジャンルのリサーチや情報収集するのも加えて行ってみてください。
エステ脱毛に関する情報を書くとします。そのときに、脱毛したいのは男性なのか女性なのか?
悩みってどんなのがあるんだろう?エステ脱毛の特徴って?医療脱毛とどう違うんだろう?家庭用脱毛器とどう違うんだろう?
そもそも除毛クリームでも良いんじゃないの?除毛クリームのデメリットってなんだろう?
シェービングや毛抜で処理したらダメなのかな?そもそも、服でムダ毛隠したりできるんじゃないかな?
このように、エステ脱毛に関する記事を書こうとするだけでも、ムダ毛の悩みを解決するために集めないといけない情報はたくさんあります。
一つのことを書こうとすると、その周辺の情報も持っておかないと文章は書けないんです。そのために情報収集とリサーチが必要なのです。
書けない原因と対策4:伝えたいことがまとまらない場合は結論を一つに絞る
しかし、次は徹底的な情報収集してリサーチしまくった結果、伝えたいことが沢山出てきます。
伝えたいことがありすぎて、どうしたらいいかわからないという贅沢な状態です。
そういった場合、あなたが一番伝えたいことを一つに絞って、結論を一つだけにしてみてください。
そして、結論を一文で書き出してみてほしいのです。
例えば、今回のこの記事での私のゴールはこれです。
今回は「文章を書く方法についてわかってもらうこと」がゴール
一つに絞ることができないときのテクニックが、「つまり?」「要するに?」と自問することです。
「あれ、沢山情報集めたけど、つまり何が言いたいんだっけ?」と自分を俯瞰することで本当に伝えたい結論が出てくると思います。
書けない原因と対策5:書き方や文章の型をテンプレにしましょう
実はどんな文章も、書き方の型があるんです。(文章の型は後述します。)
世の中の文章は法則にしたがって書かれています。もちろん小説などは例外になると思いますが、多くの文章は論理に従って書かれています。
だから、文章の書き方の型を参考にすると、誰でも簡単にライティングすることができるようになりますよ。
そもそも文章やコンテンツはどのようにして作られているのか?
多くのコンテンツには作者や製作者のメッセージや主張があります。
というよりも、メッセージや言いたいこと、主張があるからコンテンツやストーリーにして世界に発信されるわけです。
しかし、製作者や作者と私達受け取り側には論理的に大きな隔たりがあります。閲覧者は製作者から、いきなり結論や主張を言われても納得できません。
製作者が主張に導くストーリーや構成なのです。
あなたも構成の型を身につけると文章が書けない、説明が苦手ということは少なくなります。
事例:GRIDの文章の仕組みや構造を捉えてみましょう
最近読んだ書籍である【GRID】を事例に見てみましょう。
ちなみに書籍がコチラです。
あなたも文章を書くときには何かしらの結論やメッセージを主張しますよね。
しかし、いきなり結論を伝えても論理の飛躍があるため、読者は納得できません。
そのために必要なのが論理的な構成です。
GRIDという書籍の文章の論理構造を見てみましょう。
まずは主張です。つまり何?という部分であり、筆者の1番伝えたい結論です。
書籍のタイトルやプロローグ、まえがき、初めに、などで書かれます。
しかし、私達一般人である読者は納得しません。結論が抽象的すぎますし、論理に飛躍があります。
読者も「そんなわけ無いだろう?」と思っていますし、成功の要因なんて「才能に決まってる!」「コネにきまってるだろ」と思っているのです。
そこで、筆者は「やり抜く力」が一番大事だって言うことを読者に納得してもらうために、論理的な構成を作ります。
そして、結論を導く道筋の全体像を用意してくれています。それが目次です。
コンテンツや文章の構成を分解すると
- タイトル(作者の主張)
- 部
- 章
- 項
- 目
- 節
- 目
- 項
- 章
のように入れ子になって構造化しているのです。
下のレイヤーに行けば行くほど具体的な問いや具体例やケースで詳細を解説しています。
各部、章、項、目、節、さらには1段落1メッセージで、抽象⇔具体を用いて作者の主張を読者が理解できるようにはしごをかけて解説します。
そして最終的に、過去の法則を元に結論を再主張したり、いろんな当てはまる事例をもとに法則を導き出し一般化した結論で締めくくるという流れになります。
これらのステップを更に簡単に図解するとこのようになります。
文章の構造やコンテンツの作り方がすっきりと理解できましたね。
上図をもとに考えると、文章が書けない原因は、
- 文章の結論や主張が明確になっていない
- 明確になっていたとしてもどう構成をくみたてていいかわからない
- 構成を組み立ててもどう文章をつなげるかわからない
- 何がわからないのかがわからない(情報不足)
のどれかに当てはまるのです。逆に言うと、①〜④ができていれば、スラスラとコンテンツを作ることも文章を書くこともできるのです。
では最後に、文章の型の例をご紹介して終わりたいと思います。
書き方がわからないなら型にはめて文章を書いてみましょう
では代表的な文章の型をご紹介していきますね。
長文ならPREP法(ウェブライティングや長文の説明の構成に最適)
まずは代表的な文章の型がPREP法です。
PREP法の構成は
- 結論(Point)
- 理由(Reason)
- 具体例(Example)
- 再結論(Point)
です。PREP法の活用事例は以下のとおりです。
私は文章が書けるかどうか才能ではなく型であると思っています。
なぜなら、私自身がもともと文章を書けなかったのに、PREP法を学んでからスラスラと文章を書くことができるようになったからです。
例えば、
私は学生時代、国語が全くできず大の苦手教科でしたし、作文は嫌いだったし、とにかく筆が進みませんでした。
さらに、セールスレターを書き始めた当初も、何から書いて良いのかわからない状態でした。
しかし、PREP法を知って、結論を明確にすること、文章の型どおりに書いてみることを実践した結果、徐々に書けるようになりました。
しかも、他の文章の苦手な方を指導したときも、このPREP法でまずは文章の型通り書いてもらったら、すんなりかけるようになったのです。
まとめると、文章は才能ではなく型です。是非、あなたも型の練習をしてみてください。
この構成がPREP法です。
いちばん重要なことは、結論を明確にするということです。
ビジネスに使えるSDS法(短く要点だけ伝えるのに最適)
SDSの法則は短く要点だけ伝える文章に適しています。
SDSの法則の構成は
- 概要・サマリー(Summary)
- 詳細(Details reason)
- まとめ・サマリー(Summary)
です。
サマリー(抽象)→詳細(具体)→まとめ
という流れですね。
SDSの法則の具体例は
今日の会議で来月の広告費の予算振り分けに変更がありました。
概要だけいうと、オフライン広告をオンライン広告に寄せます。
具体的に言うと
- 新聞広告はストップ
- 電車広告は継続もじょじょに減らす予定
その代わり好調な
- SNS広告を◯◯円増額
- 動画広告も◯◯円増額
となります。
まとめると、オフライン広告を縮小し、オンライン広告に予算を増やしていくことが決まりました。
SDSの法則をつかった報告書はこのような感じになります。
まとめ
文章が書けない問題を解決するためにもう一度おさらいします。
文章を書くためには、
- 文章を書く目的やゴール、主張を明確にする
- かっこいい文章ではなく相手が得してしまう文章にする
- 結論は一つにしぼってしまう
- 情報のインプットとリサーチ、そして整理
- 文章は型通りに書いてみる
これらのことをまずは行ってみてください。凄まじく文章がスラスラ書けるようになると思いますよ。
最後までご覧いただきありがとうございました。難しい話も多かったと思いますが、是非、一度自分で試してライティングしてみてください。